2017年11月7日、光や電気に応答して色が変わる紙に関する論文がACS Appl. Mater. Interfacesにパブリッシュされました。
Ionic Liquid-Mediated Dispersion and Support of Functional Molecules on Cellulose Fibers for Stimuli-Responsive Chromic Paper Devices
H. Koga*, M. Nogi, A. Isogai
ACS Applied Materials & Interfaces, 9(46) 40914-40920 (2017)
本論文では、水素結合によってセルロース繊維表面にイオン液体を固定化し、その固定化イオン液体を機能分子の分散(溶解)担持媒体として利用することで、有機or無機機能分子を「溶かす」ことと「固定化する」ことを両立しました。イオン液体は揮発しないため、機能分子の溶解状態はずっと保たれます。これにより、極微小な機能分子の優れた機能をフルに発揮させつつ、紙のような取り扱い易さを付与することができました。
今回は、フォトクロミック・エレクトロクロミックペーパーについて検討しましたが、今後、優れた機能と実用性を兼ね備えた様々な複合材料の開発に応用できると考えています。